虎ノ門ヒルズ駅開業で勢いずく東京メトロ
地下鉄の開業は世界的にはロンドンの1963年と言われていますが、日本ではそれから遅れること約半世紀となる1927年の東京地下鉄道株式会社(現:東京地下鉄株式会社(『東京メトロ』の正式名称)による上野駅から浅草駅間となります。これは東洋では初となる地下鉄開業で、当時の都心圏の足となっていたのが郊外から都心に向かう官民の地上路線(当時すでに現状の環状としての山手線全面開業など)と1882年開業の東京馬車鉄道による路面電車であり、さらなる都心圏での利便性向上を目指すためには地上を走る路面電車の路線増設建設は困難と憂慮していた福沢桃介らによる地下鉄への移行が考えられ始めていまいた。鉄道王としてしられる根津喜一郎の部下であった早川徳次の海外地下鉄の視察などを経て具体化の検討が進められていったと言われています。この日本初の地下鉄開業が都内の路線拡充ばかりか日本主要都市での地下鉄網整備のきっかけとなって地下鉄開業は目白押しとなる勢いで進み、現在の地上路線の郊外からの流出入を受け首都圏の地上路線と地下鉄との競合という縮図が既に始まっていった感があります。